事件や災害の情報収集にもスマホが活躍中!

スマートテレキャスターは昨年からiPhoneにも対応。独自プロトコルの採用や映像圧縮比の自動調整によって、低速回線でも途切れずに映像を配信し続けることができる

“一億総記者”“一億総カメラマン”時代――いまやスマホさえあれば、撮影から送信・配信までだれでも手軽にできてしまう。実際、事件や災害現場の映像が、すばやくテレビよりも早く何よりも速くネットで配信されたり、テレビでこういった映像が使われたりするケースも中継され珍しくはなくなってきたているのを目にすることがある。スマホを利用して映像を撮影して、即座にネットに配信する。それは、生放送に中継車を必要とするテレビ局にはできない芸当だった。

そんななか、最近ではこの仕組みを事故や天災などの対策に取り入れようという動きが出てきていある。例えば、ソリトンシステムズが提供している、映像配信システム「スマートテレキャスター」がそのひとつ。映像の撮影や配信にスマホを利用することで、低コストでの導入を可能にし、警察や消防、地方自治体などに採用されているという。もその一つだ。以前は映像の撮影や配信に専用端末を利用していたが、2年前から映像の撮影や配信にスマホを利用。に対応。警察や消防、地方自治体などに導入され、現場の様子を本部に知らせるために一役買っている。

「例えば河川が氾濫したときに、現場に行った職員が電話で伝えられる情報には限りがあります。しかし、音声と映像を対策本部に中継できれば対策も立てやすいですし、派遣する車両や人員なども素早く割り出せるわけです」

と話すのは「スマートテレキャスター」を提供するソリトンシステムズの日高大輔さん。

スマートテレキャスターは音声が双方向になっているのも特徴だとか。現場の映像を確認したうえで、本部からの指示がリアルタイムで伝えられるというというわけだ。日高さんによれば、同システムをネット中継に取り入れているテレビ局も増えつつあるという。

「警察では事件現場を中継していたときに、本部が映像の中に不審者を見つけて、現場の人間に尾行させたこともあると聞いています。弊社のサービスは低速回線でも遅延やノイズなどが少なく映像を中継できるのが強みですが、最近では高速回線を利用してより鮮明な映像を配信できるようになりました。現場の様子がより明確に分かるようにもなりつつあります」

冒頭でテレビ局のことを引き合いに出したが、最近ではこのシステムをネット中継に取り入れているテレビ局も増えているとか。また、これはスマホではなく同社の専用端末を利用したサービスでの話だが、東日本大震災のときにも災害復旧の対策を立てるために、現地の状況を伝えるために役立てられたという。

ほかにも、災害対策にスマホを利用する事例は増えており、東京都では災害時の道路情報を一元化してスマホに提供できるシステムを、全国で初めて導入する予定。また、昨年には伊藤忠商事が「災害対応傷病者情報管理システム」として、災害場所でスマートフォンを使って電子カルテを入力し、それをサーバーに送信するとともに、ICタグに転送して傷病者に付帯させるシステムを発売している。

単なる緊急用の連絡手段としてだけでなく、事件や天災の早期対策にも利用されるようになったスマホ。これからは、もしものときの命綱としての役目にも期待がかかってきそうだ。



(丸田鉄平/HEW)

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