「ネット書き込み」の注意点

「ネットは『公の場』と認識してください。ネット上の投稿は記録が残ってしまうことから、リアルな社会での発言よりもむしろ責任が伴ないます」と、中澤弁護士は警鐘を鳴らす

Facebook、Twitter、2ちゃんねる…。スマートフォンの普及もあって、こうしたSNSや掲示板を利用する人はますます増えてきている。便利なサービスだが、気軽に書き込めるからこそ投稿内容には注意が必要。戸田総合法律事務所の代表弁護士・中澤佑一さんに、実際にあった過去のトラブルを教えてもらった。

「近頃多くなってきたのは、Twitterに窃盗や未成年飲酒などの犯罪行為を投稿して炎上する事例。元恋人に掲示板で個人情報を書き込まれたという相談も後を絶ちません。このほか、転職サイトの口コミページに『パワハラ』『ブラック企業』などと投稿されているのは、誰もが見かけたことがあるのではないでしょうか? 口コミが原因でその企業の内定辞退が続出し、投稿した従業員が訴えられたケースもあるので、甘く考えていると大変なことになりかねません」

悪質な書き込みをすると、訴訟に発展して損害賠償を命じられたり、罰金・懲役刑を科せられたりする場合もあるという。とはいえ、個人が特定されない匿名掲示板なら大丈夫なのでは…?

「匿名の書き込みでも、他人の権利を侵害している内容だった場合、弁護士を通じて投稿者の情報を開示要求することができます。匿名だから何をやっても大丈夫、というのは大きな勘違いです。書き込みが“他人の権利を侵害している”とみなされるポイントは大きく2つ。誰を指しているのか分かることと、社会的評価を下げるなど相手に悪影響を与えること。例えば、『●●社●課の▲▲(名前)』などと個人名を明示したり、『〇〇は不倫している』などと、社会的に不利になる秘密を暴露したりする書き込みは、犯罪とみなされる場合があります」

手軽さから、つい過激な悪口や会社への愚痴などを書きたくなってしまうSNSや掲示板。投稿ボタンを押す前に、本当にその内容に問題がないかチェックするクセをつけてみては?

(石井瑞穂/アバンギャルド)

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