子ども向けスマホ教育がスゴイ!

ゲームのような感覚で楽しみながら勉強できる教育アプリも増えてきており、自宅でも子どもたちがスマートデバイスに触れる機会が増えている

近年、スマホやタブレットを使った教育が話題になっている。文部科学省は2020年度までに、すべての小中学校の子どもたちにデジタル教科書の配布を目標に掲げており、電子黒板、実物投影機(プロジェクターやテレビにつなぎ、教科書や資料を拡大して映し出す装置)、PCの設置などを推進、学習スタイルを大きく変える方針だ。その背景もあってか、企業や自治体では、様々な施策を実施している。そこで子ども用スマホ&タブレット教育の最近の事例を調べてみた。

〈企業の取り組み〉
大手教育事業会社を始め、今まで教育事業に携わっていなかった大手企業も参入。学習アプリの提供が中心だが、規模拡大のためにタブレットを配布する試みも行われている。

●学研
昨年11月にトイザらスと共同で小学生向け学習端末「マナボード」を発売。学研教室でのプリント学習に加えたプラスαの学習アイテムで、動画解説や自動採点など充実した学習支援機能が付いている。定期的に国語、数学、英語の学習コンテンツが有料配信される仕組みだ。

●小学館
昨年4月から、進学教室「浜学園」と共同で小学生会員を対象とした動画配信学習サービス「テレビドラゼミ」を提供。浜学園の講師が小学館の通信添削「ドラゼミ」に沿って講義する動画を視聴できるというもの。テレビだけでなく、PC、タブレットでも表示可能。

●DeNA
今年3月から小学1年生を対象に、「国語」、「算数」、「英語」が学べる通信教育アプリ「アプリゼミ」を提供している。自分のタブレットやスマホに専用アプリをダウンロードして使う仕組みで、今後対象学年を拡大していくという。

●ベネッセコーポレーション
今年4月から幼児向け通信講座「こどもちゃれんじ」の会員向けにオリジナルタブレット端末を発売。同時に、小学生対象のタブレット向け教育サービス「チャレンジタッチ」を始めた。チャレンジタッチ」は主にタッチペンを使った学習で、国語、算数、理科、社会、英語を専用タブレットで学べるというものだ。また、中学生向けの「中一講座」「中二講座」では、年間受講で申し込んだ人に、オリジナルタブレットを無償で提供している。

〈学校・自治体の取り組み〉
文部科学省の推進策もあり、生徒一人ひとりにタブレットを配布・貸与する地方自治体が続々と登場。また、個別の学校単位でも積極的にタブレットを取り入れるところもあり、「反転授業」と呼ばれる授業形態も導入されている。

●東京都多摩市
多摩市立愛和小学校では、昨年10月から全校生徒に1人1台iPadを貸与。iPadにインストールされたアプリの活用やWi-Fiを利用して大型モニターを介した授業を行っている。また、生徒が授業の動画ファイルが入ったiPadを持ち帰り自宅で予習、わからなかった点を学校で教えながら応用問題を解く「反転授業」も実施している。

●佐賀県
生徒の学力向上を図るためとして、県は今年4月に県内公立高校へ入学する新入生にタブレットの購入を義務付けた。また、同県武雄市では、今年同4月から市内小学校の全生徒にタブレットを用意、2015年春には市内中学校の全生徒にタブレット導入を決定。「反転授業」などを進めていく方針だ。

●大阪府
大阪市では2015年には全市の小中学校でタブレットなどを使った授業の実施を目指すと発表。また、茨木市では、今年8月に「子ども生活展2014」を開催し、市内の小学4年生から6年生とその保護者を対象にしたイベント「~さわって学ぼう!タブレット~」の実施を予定している。子どもたちに実際にタブレットで遊びながら操作を学んでもらうという内容だ。

こうした教育現場にスマホやタブレットを活用する取り組みは、日本に限らない。たとえば、フランスは2011年にデジタル教科書に完全移行し、韓国は2013年度に、すべての小中学生にタブレット導入を目指していたという。世界中の子どもたちが、紙の教科書ではなく、スマホやタブレットで勉強する姿を見るのも、そう遠い先のことではなさそうだ。
(眞島亮人/H14)

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