注目ワード「IoT」に関する6つのギモン

「IoT」によって、PCやスマホだけでなく、あらゆるモノがインターネットに接続されていく

最近、ビジネスキーワードのひとつとして注目を集めている「IoT」。このワードを「聞いたことはある」という人は多いと思うが、ちゃんと説明できる人はまだ少ないのでは? そこで、All About「企業のIT活用」ガイド・水谷哲也氏に、「IoT」について一問一答で聞いてみた!

Q1.「IoT」って、そもそも何?
A.「『Internet of Things』の略で、日本語では『モノのインターネット』を意味します。これまでインターネット接続はPCが中心でしたが、次第にスマホやゲーム機もネットに接続されるようになり、最近ではGoogle GlassやApple Watchのようなウェアラブルデバイスや、車のセンサー類などもネットに接続できるようになりました。『IoT』は、こうした身の回りのモノがインターネットに接続することによって、より便利な機能が付帯されていく状態を指しています」(水谷哲也氏、以下同)

Q2.「IoT」で私たちの生活はどのように変わる可能性がある?
A.「たとえば、自動車にデバイスを取り付けることで、前後の車との距離を自動で測り、発進・停車ができる――など、機械の自動化が進む可能性があります。また、運転した場所や時間帯のデータを取得できるようになると、前月の運転実績で保険料が変動するような自動車保険を販売することも可能になるでしょう。このように、データをもとにした商品が増えてくることも期待されます」

Q3.今現在、身近で「IoT」が活用されている事例はある?
A.「回転寿司チェーン『くら寿司』では、レーン上を回る皿の上にカバーがかかっており、このカバーにICタグが付いています。ICタグで、お寿司が作られた時間や、人気のネタが何かなどの情報を取得。本部が各店舗からの情報を集めることによって、一定時間を過ぎて廃棄されたネタや販売データからお客さんのニーズを先読みしたりして、提供する寿司ネタを決定することができます。こうしたビッグデータをインターネット上に蓄積することで、回転寿司以外に同じような業態を考えている企業に外販することもできます。また、自宅での活用例には、使用状況をメールで知らせてくれる機能を搭載したポットがあります。独りで暮らす高齢者の家に設置し、使用状況を家族が把握することによって、元気かどうかを知ることができます」

Q4.最先端の「IoT」にはどんな事例がある?
A.「アメリカのディズニーランドでは、紙のチケットの代わりに、アトラクションの予約やホテルのチェックインに使えるリストバンド型の“マジックバンド”の導入を始めています。マジックバンドにはICタグが入っており、付けているお客さんの動きも分析できるので、人の流れをみて、混みそうなアトラクションにスタッフを配置するなど、リアルタイムに改善できます。また、マジックバンドにクレジットカードを登録しますのでパーク内の買い物はカード決済ですみます」

Q5.「IoT」の課題やデメリットは?
A.「ネットワークにモノを接続していると、外部からハッキングされるなど攻撃を受ける可能性が高くなります。たとえばネットワーク経由で開閉できるドアが攻撃を受ければ、空き巣のやり放題です。海外ではドローンの乗っ取りも試されており、テロで使われる可能性もあります。信頼性の高い暗号化方式のネットワークにつなぐなど、最低限セキュリティ対策は行った方がよいでしょう」

Q6.GoogleやAppleが取り組みを始めているようだが、具体的に何をしている?
A.「洗濯機や冷蔵庫など、あらゆる家電製品をiPhoneやAndroid端末につないで操作できる『スマートハウス』の展開を狙っているようです。スマートフォンがあれば、自宅に帰る前にエアコンをつけて部屋を適切な温度にしたり、風呂にお湯をはったり、ロボット掃除家を動かすこともできます」

身の回りにある、あらゆるモノがネットにつながり、生活を便利にする。そんな時代がすぐそこまで来ているようだ。
(島尻明典/verb)

●All About「企業のIT活用」ガイド・水谷哲也氏のページ
http://allabout.co.jp/gm/gp/185/

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