虚構新聞&中川氏が語る「上手な謝罪」

ネットのプロが語る「上手な謝罪の方法」とは?
写真:tooru sasaki / PIXTA(ピクスタ)

2015年も残りわずか。今年も心温まるものから、悲しくなるニュースまで様々な出来事があった。特に目立ったのが、企業の不祥事。データ改ざんを行った旭化成建材や利益水増しが発覚した東芝など、有名企業の不祥事が明るみに出るたびに、謝罪会見が開かれ、頭を下げる役員の姿を目にした。

ネット上でも、ジョークニュースサイト「虚構新聞」が10月2日、「シャープ、゜の売却を検討」について謝罪文を掲載。同媒体は、「一見ありそうで実はない」ウソのニュースを掲載するのがモットーで、10月1日に「シャープ、゜の売却を検討 経営再建策」という記事を掲載した。しかし、同日、シャープ公式Twitterアカウントから「゜」がなくなり、「シャーフ株式会社」に。虚構記事が現実化してしまったことから謝罪を行ったのだ。これ以外にも同媒体は、森永の144個入りチョコ「グロス」発売や、KDDIの「INFOJAR」開発などウソが現実となるたびに謝罪をしてきている。

このように世間では、日々、企業やメディアなどがなにかしらの謝罪を行っている。そこで謝罪のプロ(?)である虚構新聞社主のUK氏に、上手な謝罪方法を聞いてみた。

「残念ながら、この数年は年に2回ほど謝罪記事を掲載しています。先日起きた『シャープ、゜の売却』や森永の『グロス』、KDDIの『INFOJAR』のように、本紙記事が現実化させられてしまうケースが多いですね」(UK氏、以下同)

謝罪にあたり、気をつけているポイントは?

「『誤報に至る経緯と処分はできる限りオープンにすること』ですね。読者が知りたいのは『なぜそうなったのか』ということと、『責任が誰にあるのか』ということだと思うので、その部分に関しては隠さず、報告するようにしています」

また、数々のWEBメディアを運営する編集者の中川淳一郎氏はこのように語る。

「昔はよく謝罪していましたが、この5年ほどは1回も謝ったことはありません。それはおそらく、私自身が『守りの編集』というスタンスになったからでしょう。なにをすればクレームが来るか、なにをすれば炎上するか、という観点からメディアを運営しています。90点ぐらいのおもしろさでクレーム確率5%の記事にするよりも78点ぐらいのおもしろさでクレーム確率0.1%に持っていくことを心がけています」(中川氏、以下同)

また、次のように中川氏は続ける。

「ネット上の空気は常に読んでおいた方がいいですよ。今やメディアもネットの世論を見て論調を決める部分があるので、『こりゃマズい風が吹いているな…』と思ったら潔く認め、むしろその対応を褒められるようにした方がいい」

仕事において謝罪をしないといけない場合は必ず訪れる。メディア関係者でなくとも、UK氏の話にあった「『なぜそうなったのか』、『責任が誰にあるのか』ということを隠さず報告する」という点は、ビジネスパーソンなら心がけたいところなのでは?
(播磨谷拓巳/ノオト)

【関連リンク】
▼虚構新聞
http://kyoko-np.net/
▼中川淳一郎Twitter
https://twitter.com/unkotaberuno

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