セガ公式Twitter「あの炎上…いまだに夢でうなされる」


セガサターン、ドリームキャストといった懐かしのハードから『龍が如く』などの人気タイトルまで、時代を超えて愛されるセガグループ。エンタテイメント事業を手掛ける同社らしく、その公式Twitterアカウント「セガ公式アカウント」(@SEGA_OFFICIAL)も、27万超えのフォロワーを楽しませるべく様々な“ネタ”を提供している。SNS上をにぎわす企画はいかにして生まれるのか? 「中の人」に聞いた。

●ファンを喜ばせたい…けど予算はない。頑張るしかない

ゲームのワンシーンを切り取ったお題で人気の「セガ大喜利」をはじめ、フォロワーを巻き込んだ様々な仕掛けで、数ある企業アカウントのなかでも独自の存在感を示すセガ公式。企画の裏側を聞いてみた。

―― 全力で斜め上を行く姿勢が、ときに「セガセガしい」と称えられていますが、たとえばこれまでにどんな企画をやってきたのでしょうか?

「2013年前のエイプリルフールでは、『テムジン部長の1日に密着!』というネタを公式Twitter上でやりました。テムジンは『電脳戦機バーチャロン』という20年前のゲームに登場するロボットのキャラクター。社内に飾られていた等身大のテムジンを使って、出社から朝礼シーン、ランチをとるテムジン部長、部下の相談を受けるテムジン部長など、部長としての1日を追いました。身長2mでアメフト選手みたいな体格なので、重いし運ぶのが大変でしたが、特に昔のファンの方に喜んでいただけましたね」

―― 新作が発売されるわけでもないのに、オールドファンのためにわざわざやるのが涙ぐましいですね……。

「やはりファンやフォロワーさんに喜んでもらいたい気持ちが最初にあって、でも予算はないので手間や工夫を惜しまず頑張るしかない、と」

―― ほかに盛り上がった企画は?

「やはりセガ大喜利、特に『龍が如く』は鉄板ですね。ダントツで盛り上がります。粗暴で男くさいゲームという印象を抱いている方も多いのですが、本筋の重厚な人間ドラマの一方で息抜き的な笑いのシーンがたくさんあるのです。そんな魅力もアピールしたくて、この大喜利企画がスタートしました。あと、私が大喜利好きというのもありますが」

―― でも、ゲームのイメージが崩れて、担当部門から怒られませんか?

「じつは各方面にちゃんと話は通してあるので大丈夫です。セガ公式アカウントは、すごく自由だよねと言われるのですが、何かを仕掛ける時には、開発とPR部門の監修が通ったものをルールに則って運用しています。

とはいえ、これは無理かなと思う企画でも世界観やキャラクターを壊さない限りはOKが出ることがほとんどです。この前はセガの有名なゲームプロデューサーが“しまむら”とセガのコラボ服を着て「恋ダンス」(ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』エンディングのダンス)を踊ってくれました。普通、プロデュ―サーは自ら身体を張ったPRはやらないことが多いのですが。あと、少し前にギターを背負ってカブトムシのマネをする“ムシキングごっこ”が高校生の間で流行った時も、プロデューサーやコンポーザーに声をかけたらみんなノリノリで参加してくれました。お客さまと視点が近く、楽しいことに積極的な企業風土なのだと思います」

●3年前に炎上で誤爆…その真相は?

―― フォロワーが増えると拡散力が増す一方、気を遣うべき点も出てきますよね。特に炎上へのリスクマネジメントは必須だと思いますが、何か対策はしていますか?

「現在グループ全体で300くらいのアカウントを持っているので、炎上とまではいきませんが、ボヤはたまにあります。防止するために資料を作成して配布したり、社内で講習会を開いたりしています」

―― 非常にお聞きしづらいのですが、2013年に一度炎上していますよね?

「はい、いわゆる誤爆ツイートです」

―― あれは「中の人」がやらかしてしまったんですか?

「じつは…私ではありませんでした」

―― そうだったんですね。では、なぜ誤爆が?

「パスワードを1人で管理していると、担当者が急に身体を壊したり、暴走した場合に速やかな対応ができなくなります。そのため、どのアカウントも複数人で管理する運用になっていて、セガ公式アカウントは10人でパスワードを共有しています。そのうちの1人が個人アカウントと間違えてしまって…。以降はデバイスを分けるなど、対策をしています」

―― 個人の見解なら特に問題ない発言でも、影響力の大きい公式のツイートだと波紋を呼んでしまうこともありますよね…。

「あの時は、目の前で燃え広がる様子をただただ見ているしかなくて。燃えるってこういうことなんだと…。リロードするのが怖かったです。これは他の企業アカウントの方も同じようにおっしゃっていますが、よく夢でうなされますね。私はすごくメンタルが弱いので、変なことを呟いちゃった夢を見た時は、たとえ夜中でもタイムラインを確認して、いちいち安心しないと眠れません。そこまでの小心者は私だけみたいですけどね…」

―― 逆に「中の人」としての喜びを教えてください。

「有難いことに、フォロワーさんから嬉しいお言葉も頂戴します。“セガさんのツイートで今日も元気を分けてもらった”とか“ツイッターをフォローしてから、セガのこと好きになった”とか。こちらこそ、お客さまに逆に元気を分けてもらっています。

今後はセガファンの方とセガ、そしてセガファン同士をつないでいく役割を、公式アカウントとして果たせればいいなと思っています。リアルでセガファンのファンミーティングを開きたいですね」

(榎並紀行/やじろべえ)

【関連リンク】
「セガ公式アカウント」(@SEGA_OFFICIAL)| Twitter
https://twitter.com/sega_official

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