【韓国人に聞く】スマホ利用者の約9割が使う「KakaoTalk」事情


日本の「LINE」や中国の「WeChat」のように、韓国で普及しているメッセージアプリといえば「KakaoTalk」。公式サイトによると、2015年時点で韓国内ユーザー数は、スマホ利用者の約9割に達したそう。今回は、そんな「KakaoTalk」をはじめ、韓国のアプリやスマホ事情について、韓国在住の会社役員・ソンさん(48歳・男性)、会社員・アンさん(27歳・女性)、日本在住の会社員・リーさん(49歳・女性・日本在住23年)の3人に話を聞いた。

■「KakaoTalk」と「LINE」の機能の違いは?

「KakaoTalk」がリリースされたのは、2010年3月。翌年6月には、日本から「LINE」が登場したが、韓国ではすでに「KakaoTalk」が普及していたため、「LINE」は流行らなかったそう。3人もリリース直後から「KakaoTalk」を利用しており、「機能もLINEよりKakaoTalkの方が一歩先を行っていた印象があり、乗り換える必要がなかった」と、リーさん。

実際のところ、「KakaoTalk」と「LINE」では、機能にどんな違いがあるのだろうか? 3人は「KakaoTalk」の魅力として、「グループ通話」「位置情報の送信」「カレンダーの共有」「投票(アンケート)機能」の使い勝手の良さを挙げたが、これらは現在の「LINE」にも付いている機能だ。クレジットカードを登録してスマホで買い物(決済)や送金ができる点や無料でビデオ通話ができることも、両者に共通していえる。「韓国で地震が起きたとき、『KakaoTalk』は通信不可でしたが、『LINE』は通信可能で安定していた」(アンさん)と、「LINE」を評価する声もあるが、機能面に大差はないようだ。

■公私混同で使われる職場のグループトーク

日本では、「LINE」を仕事で活用するケースは珍しくないが、韓国でも「KakaoTalk」がビジネスシーンで活躍しているそう。「仕事の見積書や公的な文書のやり取り、商談も『KakaoTalk』で行っています。大きなトラブルもありません」と、ソンさん。一方で、職場での「KakaoTalk」の使われ方について、アンさんは「公私混同で使われるのが一番イヤ」と不満を漏らす。「韓国では、会社の部署ごとにグループトークを使うことが多いのですが、休日に上司から飲みの誘いがあったり、プライベートの写真が投稿されたりすることも少なくありません。業務に関係ないことは送ってきてほしくないですね」(アンさん)

■日本よりも仲間意識が強い? 韓国版mixiコミュニティ


また、韓国で「KakaoTalk」以外の人気アプリと言えば、グループコミュニケーションアプリ「BAND」。同じ目的や趣味を持つ人が集まるためのBAND(グループ)を作ったり、自分好みのBANDを検索して参加したりするもので、日本のソーシャル・ネットワーキングサービス「mixi」のコミュニティ機能に近い。韓国では、同窓会や同級生との集まりを大切にする文化があるため、「BAND」には「同窓会専用」の検索フォームがデフォルトで付けられている。「出身校名と卒業年を入力し、目的の同窓会BANDが見つかれば誰でも入れます。ただ、女子校の同窓会BANDに、時々男性が入ってくることもあるので、その時は、BANDの班長が追い出します(笑)」と、リーさん。ちなみに、日本版「BAND」にも「同窓会専用」の検索フォームが設けられているが、韓国語で表記されているため利用は困難だ。

「KakaoTalk」や「BAND」など、韓国で活用されているアプリは、仲間との繋がりやグループを活かす機能に特徴がありそう。一見似たようなアプリでも、よく見てみるとお国柄が機能の違いに表れるのだろう。

(赤木一之/H14)

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